DWARFLAB DRACO特別価格は229,999円~正式スペック公開 — Seestar S50proとの違いを比較

DWARFLABの新型スマート望遠鏡「DRACO」について、公式サイトで正式なスペックと価格が公開されました。

以前の記事ではティザーページと非公式の推測情報をまとめましたが、今回は公式サイトの内容をもとに、当ブログで使っているSeestar S30proの上位機にあたるSeestar S50proとの違いを中心に整理します。

DWARFLAB DRACO公式サイトの製品画像(引用)

DRACOの主要スペック(公式サイトより)

  • 光学系:折り返し光学設計、口径90mm、本体長386mm
  • 焦点距離:1200mm相当(望遠側)
  • 広角レンズ:23.3mm相当
  • 望遠センサー:1/1.3型・5000万画素(ネイティブ1.2μm、2×2ビニングで2.4μm相当・約1200万画素出力)
  • 広角センサー:1/1.55型(大型・高感度)
  • 広角視野角:対角85.74°/水平73.20°/垂直58.23°
  • 露出時間:最大300秒、最短1/10000秒
  • 内蔵ガイド機能:あり(300秒露光時の安定追尾に対応)
  • センサー冷却:内蔵冷却システム+ヒートシンクにより熱ノイズを抑制。動作温度-20℃〜45℃
  • レンズ防曇:センサーの排熱を再利用した自動曇り止め機能
  • 内蔵フィルター:標準版はHα+OIIIデュアルナローバンド(13±3nm)+NDフィルター内蔵、SHO版はSII+OIIIも追加(外付けマグネット式)
  • 接続:NFCタッチで自動接続、USB 3.0、USB経由の有線LAN拡張
  • 本体重量:5.5kg
  • バッテリー:10000mAh(実測平均で約5.5時間)
  • 付属品:アルミ合金製三脚、USB-Cケーブル、レンズクリーニングクロス
  • 価格:スタンダード版 229,999円(発売記念価格、通常249,999円)/SHO版 269,999円
  • 発売時期:2026年9月受注分は2か月以内に発送予定

以前の記事でコミュニティ分析をもとに推測していた「センサー冷却」「排熱を利用した曇り止め」は、今回公式に確認されました。

視野回転を補正する「回転式センサー」についても、公式サイトにCMOS物理回転という機能名で紹介されていました。

DracoはCMOSセンサー自体を物理的に回転させることができ、アプリ上でフレームを回転させるだけで、三脚の向きを変えずに横構図・縦構図・斜め構図を自由に選べます。

経緯台式の望遠鏡は長時間露光で星が流れる視野回転が弱点でしたが、センサーを物理的に回転できるこの機構は、この問題の解消にも役立つと考えられます。

Seestar S50proとの比較

項目DRACO(スタンダード)Seestar S50pro
口径90mm50mm
光学設計折り返し光学系クアドラプレットAPO屈折
焦点距離1200mm相当260mm(F5.2)
望遠センサー1/1.3型 5000万画素1/1.2型 4K(831万画素)
広角視野角対角85.74°63°
最大露出時間300秒60秒(赤道儀モード時のみ)
センサー冷却あり(-20℃〜45℃)記載なし(非搭載とみられる)
レンズ防曇排熱利用の自動防曇記載なし
内蔵フィルターHα+OIII(標準)/SII+OIII追加(SHO版)UV/IRカット、光害カット(OIII 30nm/Hα 20nm)、ダークフレーム
内蔵ガイドあり記載なし
CMOS物理回転あり(構図の自由な回転、視野回転対策にも寄与するとみられる)記載なし
接続NFC自動接続、USB 3.0Wi-Fi、USB-C、Bluetooth、NFC
本体重量5.5kg2.8kg(本体のみ)
バッテリー10000mAh・約5.5時間10000mAh
ストレージ記載なし128GB
価格229,999円〜(発売記念価格。通常249,999円/SHO版269,999円)213,400円(9/15までキャンペーン価格174,600円)

ポイント

口径と焦点距離

DRACOは90mmとSeestar S50proの50mmより大口径で、より多くの光を集められます。焦点距離の「1200mm相当」は35mm換算の数値で、実際の物理焦点距離ではない点に注意が必要です。実焦点距離は非公開ですが、センサーサイズから逆算すると300mm前後になるとみられます。

センサー冷却・防曇

ここが今回はっきりした最大の違いです。DRACOは内蔵冷却システムで熱ノイズを抑え、その排熱をレンズの曇り止めに再利用する仕組みを搭載しています。Seestar S50proにはこうした冷却機構の記載がなく、熱ノイズや結露への対策という点ではDRACOが一歩進んだ設計になっています。

露出時間とガイド

DRACOは最大300秒露光に内蔵ガイド機能を組み合わせていますが、Seestar S50proの長時間露光(60秒)は赤道儀モード時に限られます。長時間露光を重視するなら、DRACOの方が有利な設計です。

フィルター

どちらもナローバンド系のフィルターを内蔵していますが、DRACOは標準版でHα+OIII、SHO版ではSIIも加えたHOO/SHO撮影に対応するのに対し、Seestar S50proは光害カットフィルター(OIII 30nm/Hα 20nm)という位置づけです。都市部での星雲撮影を重視するならDRACOのSHO版が魅力的です。

SHO版の仕組み

SHO版は「Hα+OIII」と「SII+OIII」、2枚のデュアルナローバンドフィルターを内蔵しています。674nmのSII、503nmのOIII(帯域幅はいずれも13±3nm)を捉えるこの2枚が撮影中に自動で交互に切り替わり、SII・Hα・OIIIの3波長帯のデータを取得します。分離・マッピング・合成まで自動で行われ、ワンタップでハッブルパレット(ブルー&ゴールド)風の画像が仕上がる仕組みです。3枚のフィルターを物理的に付け替えるわけではなく、2枚のフィルターを自動スイッチして3波長分のデータを集める方式である点がポイントです。なお、SHO版に付属する外付けNDフィルター(太陽撮影用)はこの自動切り替えとは別の付属品です。

価格

Seestar S50proの発売記念価格が174,600円(税込192,060円)であることを考えると、センサー冷却・防曇・内蔵ガイド・SHO撮影までまとめて積んだDRACOを229,999円という価格に収めてきたのは、DWARFLABもかなり頑張ったな、というのが率直な感想です。

所感

Seestar S30proユーザーの立場から見ると、DRACOはもう一段本格的な方向に振り切った製品という印象です。センサー冷却・防曇・内蔵ガイド・長時間露光という組み合わせは、これまでのDWARFシリーズやSeestarシリーズにはなかった踏み込み方です。手軽に始めたい人はSeestar系、多少重くなっても画質と機能を重視したい人はDRACO、という棲み分けになりそうです。

情報源

国内の販売店

https://www.hoshimiya.com/?pid=193301376

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