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Frame Atlas 使い方マニュアル

星図の上に、カメラで写る範囲(視野枠)を重ねて、撮影の構図を計画・保存できる無料のツールです。この文書では、すべての機能を順に説明します。広告は表示していません。

目次
  1. はじめに(画面の構成)
  2. 地図の動かし方
  3. 天体を探す
  4. 視野枠(カメラと角度)
  5. 背景画像を選ぶ
  6. 天体の枠と名前
  7. 会員登録とログイン
  8. 視野を保存する
  9. 保存したフレームの使い方
  10. 書き出し(CSV・N.I.N.A.・Stellarium)
  11. 撮影の見頃を調べる
  12. 夜間モード
  13. スマホで使う
  14. アカウント設定
  15. よくある質問

最短の使い方:① 上の検索欄に天体名(例:M8)を入れる → ② 右の「視野」タブで、焦点距離とセンサーの大きさを入れる → ③ 地図の中央に、写る範囲の枠が出ます。地図を動かして、構図を決めてください。登録なしで、ここまで使えます。

1. はじめに(画面の構成)

Frame Atlas の画面。全面の星図、上の検索バー、右のタブ式パネル、下のクレジット行
北アメリカ星雲付近を、フルサイズ+200mm の視野枠で表示したところ。
上の検索バー天体を探して、その位置へ移動します。右端の 月のボタンは夜間モード、?はこのマニュアル、右端のボタンは右のパネルの開閉です。
星図(全面)ドラッグで移動、ホイールやピンチで拡大・縮小します。画面の中央(十字マーク)が、視野枠の中心になります。
右のパネル3つのタブがあります。視野(カメラと角度)、保存(会員登録・保存したフレーム・書き出し)、表示(背景画像・天体の表示)。
下の帯いま表示している画像の出典(クレジット)です。「詳細」で、すべての出典とライセンスが開きます。
下の数字画面中央の赤経・赤緯と、視野の広さ(度)です。

設定(選んだ背景、カメラ、角度、最後に見ていた位置)は、このブラウザに自動で記憶されます。次に開いたときは、続きから始められます。

2. 地図の動かし方

検索欄に「アンドロ」と入力すると、候補として M31 アンドロメダ銀河が表示される
検索欄に入力すると、候補が出ます。

上の検索バーに入力して、候補を選ぶか、Enter(右端の →)で移動します。次のような入力に対応しています。

候補は、↑ ↓ キーで選び、Enter で決定できます。天体へ移動すると、その天体の大きさに合わせて拡大率が自動で決まります。

収録している天体は約1万6千件です。メシエ・コールドウェル・NGC/IC のほか、暗黒星雲(LDN・バーナード)、輝線星雲(シャープレス)、反射星雲(van den Bergh・LBN)を含みます。

4. 視野枠(カメラと角度)

「視野」タブで、写る範囲を決めます。

M8 と M20 付近に、200mm フルサイズの大きな黄色い枠と、530mm の SV605CC の小さな青緑の枠を重ねた星図
2台のカメラの視野枠を重ねた例(黄:フルサイズ+200mm、青緑:SV605CC+530mm、角度25°)。
視野タブ。角度の切り替えとスライダー、カメラの入力欄、視野の大きさの表示
「視野」タブ。

カメラを入力する

  1. 焦点距離(mm)と、センサーの幅 × 高さ(mm)を入力します。
  2. 入力するたびに、写る範囲が 度で表示されます(例:10.3° × 6.87°)。星図の枠も、すぐに変わります。
  3. 枠の上側にある小さな山形の印は、カメラの「上」の向きです。

視野の大きさは、2 × atan(センサーの大きさ ÷ (2 × 焦点距離)) で計算しています。レデューサーやエクステンダーを使うときは、合成後の焦点距離を入力してください。

センサーのプリセット

「センサー」の一覧から選んで +追加を押すと、次のセンサーの大きさが入ったカメラを追加できます。数値は、あとから自由に直せます。

プリセットセンサー(幅 × 高さ)
フルサイズ36 × 24 mm
APS-C23.5 × 15.6 mm
マイクロフォーサーズ17.3 × 13 mm
ASI260023.5 × 15.7 mm
ASI29419.1 × 13.0 mm
ASI53311.3 × 11.3 mm
SV605CC(IMX533)11.31 × 11.31 mm
ASI58511.1 × 6.3 mm

カメラは複数登録でき、枠は色分けされます。鏡筒とレンズを並べて比べるときに便利です。不要なカメラは、右の ✕ で削除します(最後の1台は消せません)。

角度(向き)を決める

枠を隠したいときは、「視野枠を隠す」をオンにします。

使いこなしのコツ:構図が決まったら、枠の中の天体名と、周囲の暗黒星雲の位置を確認してから保存すると、あとで「なぜこの角度にしたか」が思い出しやすくなります。

5. 背景画像を選ぶ

表示タブ。背景画像の選択、VPHAS+ のスイッチ、天体の表示の設定
「表示」タブ。

「表示」タブの「背景画像」で、星図の画像を選びます。

星雲重視:自然色・淡い塵/IFN
(初期設定)
淡い塵(もやもや)や反射星雲が見やすい、自然に近い色の画像です。赤緯 −16° より北が、この画像になります。南は、天の川の全天画像に自動で切り替わります。
星雲重視:Hα+連続光水素の輝線(Hα)を赤く強調した画像です。輝線星雲の広がりを見るのに向いています。
星雲重視:[OIII]/Hα/[SII]3つの輝線を、擬似的に色分けした画像です。星雲の構造が、はっきり出ます。
天の川(全天)全天をカバーする、自然な色の天の川の画像です。解像度は高くありません。
塵の分布(WISE・IRIS)赤外線で見た塵の分布です。可視光の写真ではありません。塵が多いところを、大まかに確かめるのに使えます。
Pan-STARRS北天の可視光カラー画像です。
Hα 全天全天の Hα 画像です。細かさは粗めです。

南天(赤緯 −16° より南)の淡いもやもやは、写りません。北天の「淡い塵」の画像に相当する、公開データが無いためです。南天は、天の川の全体像と、VPHAS+ の輝線星雲を目安にしてください。

画像は、拡大するほど細かい部分を読み込みます。回線が細いときは、表示に時間がかかることがあります。

6. 天体の枠と名前

地図には、天体の位置が、実際の大きさの楕円と名前で表示されます。日本語名がある天体は、名前を併記します。暗黒星雲は点線で描きます。

星雲の名前や枠が、画像の邪魔になるときは、「表示する数」を減らすか、暗黒星雲をオフにしてください。

7. 会員登録とログイン

星図を見て、視野枠を確かめるだけなら、登録は要りません。視野の保存・端末間の共有・書き出しには、無料の会員登録が必要です。

メールアドレスは、ログインとパスワード再設定の連絡にだけ使います。宣伝メールは送りません。詳しくは、利用規約・プライバシーポリシーをご覧ください。

保存タブのログイン画面。メールアドレスとパスワードの入力欄
ログイン画面。
新規登録の画面。メールアドレスの入力欄と、利用規約への同意のスイッチ
新規登録の画面。

新規登録の手順

  1. 「保存」タブで、「新規登録」を選びます。
  2. メールアドレスを入力し、「利用規約・プライバシーポリシーに同意する」をオンにして、「確認メールを送る」を押します。
  3. 届いた確認メールのリンクを開きます(24時間有効です)。
  4. 開いた画面で、パスワード(8文字以上。長さは72バイトまで=日本語なら約24文字まで)を、2回入力して、「パスワードを設定してログイン」を押します。「password」のような、推測されやすいものは使えません。

パスワードは、登録の画面ではなく、メールのリンクの先で決める仕組みです。他人が、あなたのアドレスを使って登録することを防ぐためです。

メールが届かないとき:迷惑メールフォルダを確認してください。noreply や、ドメイン指定の受信拒否をしていないかも、ご確認ください。メールの確認が済まない登録は、3日後に自動で消えます。

ログインと、パスワードを忘れたとき

8. 視野を保存する

ログインすると、「保存」タブに、「今の視野を保存」が出ます。

フレームを保存するダイアログ。地図のサムネイルと、名前・タグ・メモの入力欄
保存のダイアログ。
  1. 星図を動かして、構図を決めます(視野枠の角度も合わせておきます)。
  2. 「+ 今の視野を保存」を押します。
  3. 名前は、画面中央に近い天体の名前が、自動で入ります。好きな名前に直せます。
  4. タグ(カンマ区切り。例:夏, 広角)と、メモ(撮影時期、狙い、機材など)は、任意です。
  5. 「保存」を押します。

保存されるもの:中心の座標、角度(と、共通・個別の別)、すべてのカメラの設定、視野の広さ、選んでいた背景画像、名前・タグ・メモ、そしてそのときの地図のサムネイル画像です。

保存できる数は、1人あたり 100件までです。上限に達したら、不要なフレームを削除してください。「保存」タブの上部に、「3 / 100 件」のように、現在の件数が出ています。

9. 保存したフレームの使い方

保存したフレームの一覧。サムネイル付きのカードが並び、コピー・見頃・編集・削除のボタンがある
保存したフレームは、サムネイルつきのカードで並びます。
カードをクリック保存したときの位置・拡大率・角度・カメラ設定・背景画像を、そのまま再現します。
コピー名前・赤経・赤緯・回転角(Rotation)を、コピーします。N.I.N.A. の Framing Assistant などに、貼り付けるときに使えます。
見頃この視野の中心が、夜中0時ごろに南中する日を、アストロ・トランジットで調べます(別タブ)。
編集名前・タグ・メモを直せます。「現在の視野・カメラ設定・サムネイルで上書きする」にチェックを入れると、いまの地図の状態で、保存内容を置き換えます。
削除確認のあと、削除します。元には戻せません。

絞り込む

更新ボタン(↻)で、最新の状態を読み込み直せます。別の端末で保存した内容は、この操作か、ページを開き直したときに、反映されます。

10. 書き出し(CSV・N.I.N.A.・Stellarium)

書き出しの欄。形式の選択、対象の選択、出力する件数の表示
「書き出し」の欄(保存タブの下のほう)。

保存したフレームを、ファイルとして書き出します。形式と対象を選んで、「出力」を押します。

汎用 CSV座標(度と時分秒)、角度、カメラ、視野の大きさ、タグ、メモなどを、すべて含みます。UTF-8(BOMつき)で、Excel で開けます。ファイル名は frameatlas_frames_日付.csv。
N.I.N.A.用 CSVN.I.N.A. の Target Scheduler プラグインの「Import Targets」用です。列は Type, Name, Ra, Dec, Rotation, ROI。回転角(Rotation)には、カメラの角度が入ります。ファイル名は frameatlas_nina_targets_日付.csv。
Stellarium スクリプト.ssc ファイルです。Stellarium のスクリプト画面(F12)で開いて実行すると、各フレームへ順に移動して、視野を合わせます(各フレームで約6秒とどまります)。座標は J2000 です。

N.I.N.A. のコア機能には、CSV の取り込みがありません。CSV は Target Scheduler プラグイン用です。コア機能の Framing Assistant では、各フレームの「コピー」で得た、名前・赤経・赤緯・回転角を使ってください。

「個別」の角度にしたフレームは、先頭のカメラの角度で書き出します。カメラごとに分けたいときは、カメラ別にフレームを保存してください。

11. 撮影の見頃を調べる

視野の中心が、夜中0時ごろに南中する日(=一晩を通して高い位置で撮りやすい時期の目安)を、姉妹ツール「アストロ・トランジット」で調べられます。

視野タブの下部にある「撮影の時期」の欄。見頃を調べるボタン
「視野」タブの一番下。
アストロ・トランジットの結果。指定した座標と、夜中0時ごろに南中する日、今夜の観測に適した時間帯
リンク先の表示例。

別のタブで、アストロ・トランジットが開きます。観測地は、初期設定の東京都で計算され、そのページで変更できます。今夜の観測に適した時間帯や、月明かりの影響も、確認できます。

12. 夜間モード

夜間モード。画面全体が赤一色になったオリオン座付近の星図
夜間モード。星図も、パネルも、赤一色になります。

上の検索バーの月のボタンで、画面全体を、赤一色の表示にします。屋外で、暗さに慣れた目を保ちたいときにお使いください。もう一度押すと、元に戻ります。設定は、記憶されます。

13. スマホで使う

スマホでの表示。星図が全面に出て、上に検索バー
星図が全面に出ます。
スマホでの表示。下から操作パネルが出ている
パネルは、下から出ます。

対応環境:WebGL が使える、最近のブラウザ(Chrome、Edge、Safari、Firefox)です。古い端末では、星図が表示されないことがあります。

14. アカウント設定

アカウント設定。パスワードの変更と、アカウントの削除
「保存」タブの一番下の「アカウント設定」。

15. よくある質問

視野枠は、実際の写りと同じですか?

焦点距離とセンサーの大きさから計算した、理論上の範囲の目安です。レンズの歪み、トリミング、ピクセルの端の切れ、追尾の誤差などで、実際の写りとは、少しずれることがあります。少し余裕を持って、構図を決めてください。

角度は、どちら向きが正ですか?

北から東回りです。0°は、カメラの「上」が北。90°は、カメラの「上」が東(星図で左)を向きます。書き出しでは、この角度の値が、そのまま回転角(Rotation)に入ります。回転角の向きの決め方は、ソフトによって違う場合があるので、最初は1件だけ取り込んで、向きが合っているか確かめてください。

南天だと、淡いもやもやが写らないのはなぜですか?

淡い塵(IFN)を可視光で写した公開データは、赤緯 −16° 以北に限られるためです。南天は、天の川の全体像(ESO)と、VPHAS+ の輝線星雲を重ねて、お使いください。

確認メールが届きません

迷惑メールフォルダを確認してください。それでも届かないときは、少し時間を置いてから、もう一度お試しください(同じアドレスは、1時間に3回までです)。メールアドレスの打ち間違いも、ご確認ください。

ログインできません

メールアドレスとパスワードが、合っているか確認してください。8回続けて間違えると、15分ほど、ログインできなくなります。パスワードを忘れたときは、「パスワードを忘れた方」から、再設定してください。

保存したフレームは、他の人に見えますか?

見えません。保存したフレームは、あなたのアカウントにだけ、紐づきます。

データは、消えることがありますか?

個人が趣味で運営している無料のサービスなので、内容が消えたり、サービスを変更・終了したりする可能性があります。大切なフレームは、「書き出し」で、控えを取っておくことをおすすめします。

星図の表示が重い・遅いです

「星雲重視」の画像は、細かい分、データが大きめです。回線が遅いときは、拡大する前に、少し待ってください。「表示する数」を「少なめ」にすると、動きが軽くなります。

「見頃」のリンクで、観測地を変えたい

アストロ・トランジットのページの、「観測地を変えて計算し直す」で、緯度・経度を指定できます。

登録なしで、保存はできますか?

視野の保存と書き出しには、会員登録が必要です。登録なしでも、星図の閲覧、視野枠の表示、天体の検索は、すべて使えます。カメラや角度の設定は、このブラウザに記憶されます。

画像の出典とライセンスは、ツールの画面下の「詳細」に、まとめています。星図の画像は、各配信元(NSNS、ESO、CDS など)のものです。

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